自分で活字を組んだ『大菩薩峠』の中里介山
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日本最長の小説といわれる『大菩薩峠』の作者,中里介山は活版マニアでした。紀田順一郎『
日本語大博物館
』によれば,氏の代表作『大菩薩峠』は当初,介山自ら活字を組み,弟妹にも手伝わせて印刷機まで購入して印刷・製本したそうです。そうやって第一巻,第二巻を発行したところ大好評となり,増刷が間に合わないため,第三巻からはやむなく専門の出版社に依頼したそうです。この大長編小説は原稿用紙にして一万四千枚。26年の歳月をかけ,なお完結しませんでした。
執筆:mich(2001/02/09)