福沢諭吉とグーテンベルク聖書

 福澤諭吉は1862年(文久2年) 遣欧使節団の一員としてヨーロッパ各地を訪問しました。高宮利行『グーテンベルクの謎』によると,ロシアのサンクト・ペテルブルクを訪れた際,グーテンベルクの聖書を目にしたようです。
 このことは,訪欧中に福沢が記した手帳のメモに,それとおぼしき記載が残っているほか,当時グーテンベルク聖書を所蔵していたペテルブルク帝室図書館の訪問者名簿に福澤らの署名が残っていたことから分かりました(1996年)。メモを見つけてから帝室図書館の署名が発見されるまでのいきさつは同書をご覧ください。
執筆:mich(2001/01/23)