人

あ行

• 江戸川乱歩（えどがわらんぽ，1894–1965）
  中学時代，友人と活版で本を作っていた。
  ⇒ 活版少年だった江戸川乱歩

か行

• 菊田一夫（きくた かずお，1908–1973）
  『鐘の鳴る丘』『君の名は』などで知られる劇作家。1925年，17歳で上京し，印刷見習工となる。この頃サトウ・ハチローに出会ったことが演劇界に進むきっかけとなった。

た行

• 徳永直（とくながすなお，1899–1958）
  博文館印刷所の植字工の経験がある。代表作『太陽のない街』は自らの体験に基づく。
• ディケンズ，チャールズ（Charles John Huffam Dickens, 1812–1870）
  ヴィクトリア朝時代のイギリスの小説家。10代でガーニー式速記を学び，法廷速記者やイギリス議会の速記者となった。
• トウェイン，マーク（Mark Twain, 1835–1910）
  18歳のころから，ニューヨーク，フィラデルフィア，セントルイス，シンシナティで印刷工として働いていた。トウェインの逸話として，インディアンに襲われた際に大砲に活字を積め込んでぶっ放し，撃退したという“お話”がある。

な行

• 中里介山（なかざとかいざん，1885–1944）
  『大菩薩峠』は当初，自分で活字を組んだ。
  ⇒ 自分で活字を組んだ『大菩薩峠』の中里介山

は行

• バルザック，オノレ・ド（Honoré de Balzac，1799–1850）
  19世紀フランスの大作家。20代で活版印刷業を始め，活字鋳造に手を出し，出版も行った。
  参考サイト：WEB大学出版41 読書の周辺「バルザックと活字」柏木隆雄
• ブラウン，フレドリック（Fredric William Brown，1906–1972）
  ライノタイプのオペレーターの経験があり，「ミミズ天使」「シカゴブルース」などの作品にライノタイプが出てくる。なかでも「ミミズ天使」はそれが本質的な役割を果たしている。

ま行

• 松本清張（まつもと せいちょう，1909–1992）
  1928年，19歳で小倉の高崎印刷所に石版印刷工の見習いとして入社，24歳で福岡市の島井オフセット印刷所にて版下工の修業をし，後に朝日新聞九州支社で広告版下制作を行うなど，若い頃は印刷関連に従事していた。
• 宮沢賢治（みやざわ けんじ，1896–1933）
  一時的にガリ版の筆耕で生計をたてた経験がある。
  ⇒ ガリ版の筆耕で生計を立てた宮沢賢治

や行

• 梁 石日（ヤン・ソギル，1936–）
  20代で印刷会社を経営（29歳のとき倒産）。

あ行

• 伊東深水（いとう しんすい，1898–1972）
  美人画で有名な日本画家。東京印刷で印刷工として働きながら日本画を学んだ。
• 内山愚童（うちやま ぐどう，1874–1911）
  曹洞宗・林泉寺の住職。社会主義運動家。寺に印刷機を持ち込んで秘密出版を行った。幸徳事件（大逆事件）に連座して刑死。
  ⇒ 活字を拾って秘密出版した内山愚童

は行

• 福沢諭吉（ふくざわ ゆきち，1835–1901）
  山東直砥からフート印刷機を買い，活版に取り組んだらしい。また，ロシアのサンクトペテルブルクでグーテンベルク聖書を見学したことが，記録から分かっている。
  ⇒ 福沢諭吉とグーテンベルク聖書
• フランクリン，ベンジャミン（Benjamin Franklin，1706–1790）
  米国建国の父にして思想家・アマチュア科学者・発明家といった側面を持つが，少年時代に活版工の経験があり，のちに印刷会社も経営した。なかでも，イギリスのバスカーヴィル書体を高く評価して米国に導入したことなどが知られる。

ま行

• 前田吟（まえだ ぎん，1944– ）
  俳優。『男はつらいよ』シリーズに，朝日印刷（一，二作では共栄印刷）で働く諏訪博（さくらの夫）の役でレギュラー出演。自身も役者修業時代に印刷工の経験がある。

や行

• 山田耕筰（やまだ こうさく，1886–1965）
  少年時代に印刷工の経験がある。
• 山室軍平（やまむろ ぐんぺい，1872–1940）
  宗教家で，日本救世軍の創設者。印刷工の経験がある。